「黒耀石の道」をたどる標識・解説版の紹介
朝日新聞文化財団の助成をいただき、黒耀石のふるさとを案内する標識と解説板が設置されましたので紹介します。
この標識は、国道152号および国道142号から、黒耀石体験ミュージアムへいたる県道155号男女倉・長門線沿いの計5カ所に設置しました。
また、解説板は国道142号から県道155号に分岐したところにある、『黒耀石の水広場』に設置しました。ここは、黒耀石の産地でもある周囲の山並みから集まる水を、毎日のように大勢の方が汲みに訪れる人気スポットです。是非、一度ご覧ください。

黒耀石の道標識

掲載した「黒耀石のみち」をたどる標識・解説板設置場所の案内図をクリックすると拡大することができます。案内文を読みながら設置場所を確認する際に見やすくなります。

1. 【「黒耀石のみち」をたどる標識の紹介】(図上①から⑤黒丸☆印までの全5カ所)
①第1の標識(図上①黒丸☆印の地点に設置)

黒耀石体験ミュージアムのある黒耀石原産地鷹山遺跡群(たかやまいせきぐん)までは、その玄関口ともいえる追分遺跡(おいわけいせき)から北へ4kmほど。第一の標識は、その途中の県道男女倉・長門線沿いに設置されました。実は、県道と並行して流れる鷹山川沿いには、旧石器人の残した小さな遺跡が点々と発見されています。遺跡と遺跡を結ぶルートは、黒耀石を持ち運んだストーンロードなのです。
(参考)「玄関口ともいえる追分遺跡」とは、国道152号から鷹山へ向かう県道155号男女倉・長門線の分岐周辺です。

黒耀石のみち①

②第2の標識(図上②黒丸☆印の地点に設置)

ふれあいの郷を過ぎると、視界が広がります。進行方向左手にブランシュたかやまスキー場のある大笹山、右手に黒耀石の産地『星糞峠』(ほしくそとうげ)をはさんで、手前から虫倉山、高松山が見えます。第2の標識は、この鷹山遺跡群の入口にあります。
(参考)「ふれあいの郷」とは、県道155号沿いで、長和町大門の鷹山地区の入口付近にある別荘地です。

黒耀石のみち②

③第3の標識(図上③黒丸☆印の地点に設置)

エコーバレースキー場につながる姫木・鷹山線との合流地点付近に設置しました。ここは、鷹山遺跡群のほぼ真ん中にあたります。鷹山遺跡群では、11の石器工場のような大規模な遺跡が発見されていますが、それらの遺跡は、3つの山に囲まれた、その中央を流れる鷹山川の周囲に残されています。
(参考)「姫木・鷹山線」とは、鷹山地区とエコーバレースキー場や姫木平ペンション村がある姫木地区とを最短距離でむすぶ町道です。

黒耀石のみち③

④第4の標識(図上④黒丸☆印の地点に設置)

第4の標識は、旧和田村と旧長門町との境に設置しました。男女倉遺跡群(おめぐらいせきぐん)から深い谷を登りきると、鷹山川源流付近のなだらかな地形が続き、しばらくして、左手前方の星糞峠の麓に、鷹山遺跡群の広がりが見えて来ます。
(参考)「旧和田村と旧長門町との境」とは、掲載した『「黒耀石のみち」をたどる標識案内図』の④☆印の地点です。長和町に合併する前の町境だったところです。男女倉地区からの登り道が、ここから平坦な道になります。標高1450mぐらいです。

黒耀石のみち④

⑤第5の標識(図上⑤黒丸☆印の地点に設置)

第5の標識は、男女倉地区の集会所前にあります。
男女倉遺跡群から鷹山遺跡群まではおよそ5.5km。途中、道と並行するブドウ沢沿いにも、友の会の活動でいくつかの遺跡が発見されています。直線距離では、二つの遺跡群は、もっと近い存在だったのではないでしょうか。
(参考)「男女倉地区」は、国道142号から県道155号を通り黒耀石体験ミュージアムに向かう場合の玄関口にあたります。黒耀石体験ミュージアムには、国道152号側と国道142号側の二つの玄関口があります。

黒耀石のみち⑤

「黒耀石のみち」をたどる標識の近くには、キラキラ光る黒い石を求めて行き来した旧石器人や縄文人の歩いたミチの痕跡が、遺跡という形で残されています。言い換えれば、遺跡そのものが、時を越えてその歴史のミチ筋を示す標識なのです。
今回設置した標識は、黒耀石体験ミュージアムの友の会で行っている「黒耀石のミチ」を探す活動がきっかけとなって発案されました。興味のある方は、是非、黒耀石体験ミュージアム友の会にご参加ください。(詳細は、「黒耀石体験ミュージアム友の会募集」のページをご覧ください)

2. 【「黒耀石と男女倉遺跡群」の解説板の紹介】(図上の赤丸☆印の地点に設置 )
男女倉集落の中央にある『黒耀石の水広場』に「黒耀石と男女倉遺跡群」の解説板を設置しました。
この広場は、黒耀石の産地でもある周囲の山並みから集まる水を、毎日のように大勢の方が汲みに訪れる人気スポットです。このおいしい水は旧石器時代の人々の喉もうるおした水です。
周囲には黒耀石原産地の大規模な遺跡として有名な男女倉遺跡群があります。この解説板では、図や写真も掲示して黒耀石と男女倉遺跡群の紹介をしています。

オブジェ付き解説板

(ご注意)男女倉遺跡群は個人の所有地にありますので、立ち入りはできません!発見された石器を見たい方や、より詳しい事を知りたい方は、黒耀石体験ミュージアムへお越し下さい。